2026年7月15日、弊社が国際航業株式会社との設計共同企業体(JV)として建築設計を進めている「新潟駅万代広場3期工事」において、中央階段前シェルターの現場見学をしてきました。
今回の見学は間もなく迎える吊り足場解体を前に、事務所スタッフの技術力向上と現場への理解を深めるために、当社から施工業者様へ提案し実現したものです。当日はスタッフ数名で伺い、職人の高い施工技術や緻密な工夫について直接解説をいただく大変有意義な場となりました。
ビス1本単位の調整で実現する曲面ルーバー

本シェルターの大きな特徴である流線型の3次元的な曲面を美しく、かつ正確に実現するためには、施工段階における極めて緻密な調整が不可欠となります。現場では、ルーバーの固定方法について実物を見ながら説明いただきました。この複雑な曲面に対応するため、ルーバー1本ずつをビスで微調整できる取付構造となっています。
設計した滑らかなラインが、現場で正確に現実の形へと落とし込まれている様子を目の当たりにし感銘を受けました。
意匠性と機能性を両立させる水勾配の設計

駅前広場という公共性の高い空間においてシェルターは意匠の美しさだけでなく、雨雪を安全に処理する高い実用性が求められます。屋根では、全体の意匠デザインを損なうことなく、確実に雨水を適切な方向へ誘導・排水するための「水勾配」が緻密に構成されている様子を視察しました。
うねりを持たせながらも、水たまりを作らずスムーズに流下させる設計意図が、実際の鉄骨とガラスの取り合いとして非常に綺麗な精度で収まっていました。こうした見えない部分の機能美を間近で確認できるのも、足場解体前ならではの貴重な体験でした。
スライド工法を支える足元と構造
前回のレポートでも紹介した通り、本シェルターは歩行者の動線を阻害しないよう、空きスペースで組み上げてから正規の位置へスライドさせる工法をとっています。
足場内部では、巨大なシェルターの自重を支えつつ、水平移動を可能にする柱下部や柱脚の仮設構造を観察しました。スライド工法を用いるため、現状は支柱の脚部が基礎から浮いている状態にあることや、H形鋼やボルト接合部が整然と並ぶ様子は、大規模プロジェクトならではの光景であり、施工ステップにおいて構造がどのようにコントロールされているのかを立体的に理解する貴重な機会となりました。

建物全体が支えられている状態

図面として描いた線が、設計・施工の緊密な連携と対話を経て、新潟駅の新たなシンボルへと昇華していくプロセスを肌で感じることができた一日でした。
次回は、今回準備状況を確認したシェルターを実際にスライド移動させる現場を見学させていただく予定です。
本プロジェクトは2027年春の全面完成に向けて着実に前進しています。今後も本ブログでは現場の進捗など定期的にお届けしてまいりますので、次回のレポートもぜひご期待ください。
今回の工事に関連する万代広場シェルター3期工事の前回現場レポート「鉄骨建方の段階確認」も、あわせてご覧ください。
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